塾の話
2025年9月30日
デザイナーの寺垣です。
よろしくお願いいたします。
さて先日、学生時代の話題になり高校生の頃に通っていた画塾を懐かしく思い返す機会がありました。
当時の画塾では、『デッサンは淡彩画でありますが想像力の原動を培うもの』だということを教えられ、物の見方を追求するべくデッサンを重ねておりました。モチーフの見えていない部分がどうなっているかを理解せずに描くことは困難だということです。
また『入試デッサン』のために繰り返し行った描写練習においては、時間制限下での的確な描写が第一条件でありましたので兎にも角にも時間をロスしない事との闘いであったことを覚えています。
鉛筆は利き手に一本を持ち、反対の手には硬さの異なる鉛筆を残りの本数を持ち、イーゼルの受け皿には絶対に鉛筆を置かない。鉛筆は事前にカッターナイフで芯を長く削ったものを準備しておき、時間の無駄を無くす。そして練りゴムは使いすぎない。間違った線を引いてしまっても消す必要はなく線を重ねていくことも時間のロスをなくすためでした。新品の鉛筆に使い慣れた鉛筆を加えることで心理的な安心感が得られるといった助言ももらいました。…といったようなことを記憶しています。
(練習法や習得法は数多く存在しますので念の為)
しかしながらレベルアップは一朝一夕ではいかないもので、次のステップに登れない行き詰まりの状態も経験しました。個人差はあるものの120〜130枚あたりの石膏や静物のデッサンを重ねると、ある程度のレベルに到達できると教えられ、量質転化を目指してデッサン修行をしたものです。
いずれにしましても集中と効率を極めるデッサン修行を思い出しました。
時間の効果的な使い方を意識したいものです。